Sunday, May 29, 2011

こだわりカフェめぐり その5 [The Food Factory]

Nicaragua通りの6000番代(Arevalo通りとDorrego通りの間)と言えば、週末のパレルモ・ハリウッド地区で、モーニングやブランチ目的に最もたくさん人が集まるところ。なんたってここには、過去にこのブログにも登場したことのある人気カフェ「Oui Oui」「Pani」、そして今回紹介する「The Food Factory」(ザ・フード・ファクトリー)があるのです。
 「The Food Factory」は、トマス・カリカ(Tomas Kalika)が主任シェフを務めるカフェレストラン。カリカは17歳でイスラエルに渡り、ひょんなことから料理の世界に興味を持ち、ヘブライ語もろくに解さないときに現地の著名シェフのもとで修行を始めました。やがて持ち前の腕とセンスで、パリの有名レストラン「Jacques le Divellec」のヘルサレム第1号店のアシスタント・シェフに就任したあと主任シェフまで昇格。イスラエル国内の数々のホテルでのフードコーディネートや、世界の7つの海を旅する豪華客船「プリンセス・クルーズ」でスーシェフ(主任の2番手)を務めたあと、2010年に母国に戻ってオープンしたのがこの「The Food Factory」というわけです。


店内はさほど広くないのですが、白を基調としたインテリアに自然光が注ぎ込んで、とても開放的な雰囲気。真向かいの賑やかな「Oui Oui」とは全く異なる落ち着いたスペースです。モーニングは11:30までオーダーでき、週末ごとにメニューが変わるブランチは12:00からスタート。ブランチとはいえ夕方16:30までOKなので、朝はゆっくりスタートという人の遅めのランチにぴったり。お手ごろな価格でシェフ・カリカの自慢のお料理がいただけます。タルトやマフィンといったスイーツ系も美味しいので、午後のティータイムに訪れてもいいですね。


The Food Factory
Nicaragua 6055(パレルモ・ハリウッド地区)
Tel. 4774-7271
*公式サイト:http://www.thefoodfactory.com.ar/

☆「こだわりカフェめぐり」の過去の記事はこちらからどうぞ!

こだわりカフェめぐり その1:http://precious31.exblog.jp/13230744/
こだわりカフェめぐり その2:http://precious31.exblog.jp/14739301/
こだわりカフェめぐり その3:http://preciosas31.blogspot.com/2010/11/le-ble.html
こだわりカフェめぐり その4:http://preciosas31.blogspot.com/2010/12/pani.html

Wednesday, May 25, 2011

花のカーテンタッセル [Vero Farias]


ずいぶん前から、ベッドルームのカーテン用にタッセルを買おうと思っていました。大きめで存在感はあるけれど、見た目があまり重たくならないような白かクリーム色のものを探していましたが、タッセル部分が大きいと、当然のことながらロープも太いものになってしまって、オーガンジーの薄いカーテンにつけるにはどうも重たそう。
やっぱり大きめのタッセルは無理かしら・・・と思っていたとき、知り合いから「Vero Farias」(ベロ・ファリアス)の可愛い雑貨のことを聞きました。ベロは、花をモチーフとしたインテリアグッズを作るクリエイター兼ブランドオーナーです。
ベロのアトリエは、まるでそこだけが年中「春」であるかのように、隅から隅まで花・花・花。カーテンタッセルも、タッセルの代わりに大きな花がついていて、ちっとも重たそうな感じはなく華やかな印象です。私はロープ部分がシルバーゴールドの白い花(↑画像上)を選びましたが、他にもいろんな色があって、女の子の部屋を飾るのにぴったり。ベロによれば、カーテン用に使わなくても、ドアノブやたんすの取っ手につけてデコレーションとして活用する人も多いそう。
 カーテンタッセルの他に、クッションやラグ、リース、パーティー用のスーベニールも作るベロは、自分のアトリエのことを「sucucho」(スクーチョ=部屋の隅っこ)と呼んでいます。プランターや中国製のホーローウェアなども販売しているので、興味のある方は、ぜひ一度ベロの「花いっぱいのスクーチョ」を訪れてみてください!

 
Vero Farias
vero@verofarias.com.ar

*アトリエ訪問を希望する方はメールでベロと直接連絡を取ってください。
彼女から訪問可能な日時と住所の返信が届きます。

Friday, May 20, 2011

アルゼンチンに敬意を表して

アルゼンチンの人たちは5月の中旬から下旬にかけて、胸に「escarapela」(エスカラペーラ)という円形章をつけます。
日本ではあまり馴染みのない円形章ですが、アルゼンチンでは国旗と同様に、国への忠誠心を示す印として使われるもの。祭日や国家の行事があるときは、大人から子供まで皆が水色と白のリボンで作られたエスカラペーラをつける習慣になっています。
特に毎年この時期は、まず5月18日が「エスカラペーラの日」に制定されていること、そして5月25日は、スペインの支配下から独立しようとブエノスアイレスの人々が立ち上がった「五月革命」の記念日であることから、街頭でもエスカラペーラを売っているスタンドがあちらこちらで目に付くようになるわけです。
私は以前、エスカラペーラには特にこだわっていませんでした。手元にあればつけていたし、見当たらなければ無理に探そうともしなかったのですが、ある日、ここに住んでいたアメリカ人の友達から「私たちはアルゼンチンの恩恵を受けて生きているのだということを忘れてはいけない」と言われ、深く納得。それを機に、自分や家族が健康で幸せに暮らしている国に、年に1度、改めて感謝と敬意の気持ちを表すことは大切だと感じるようになりました。
 そこから私の「お気に入りのエスカラペーラ探し」がスタート。普通のリボンで作られたものはなくしてしまいがちなので、ちょっとアクセサリーぽくて、小さくて可愛くて目立つものがいい!という理想を念頭に置きながら、探して探してやっと見つけたのがこちら(←画像左上)。直径1センチくらいのピンなのですが、ご覧のとおりアルゼンチンカラーのダイヤカットビーズがきらきらしていて可愛いんですよ。
 また最近は様々な素材で作られたエスカラペーラがあるようで、次女は近所のアクセサリーショップでカジュアルなクッションタイプのもの(←画像左下)を見つけ、通学用のバッグにつけています。

エスカラペーラではなく、国旗の形のブローチをつける人もいて、自作のアクセサリーを作っているあるデザイナーによると、その昔エバ・ペロン(エビータ) がヴァン・クリーフ&アーペルから贈られたというクリスタルビーズのアルゼンチン国旗型ブローチ(→画像右)を真似た製品も人気なのだそう。無理に気を張ることなく、ちょっとしたオシャレを楽しみながら国家に敬意を表するというのは、なかなかいいことだと思いませんか?

*追記:ちなみにエビータが所有していたこのブローチは、98年にニューヨークの競売場「クリスティーズ」でオークションに出されました。アルゼンチンの有名なタレント、スサーナ・ヒメネスは、このブローチをどうしても祖国に持ち帰ろうとして競り合ったのですが、最終的には匿名の人物によって99万ドルの高値で落札されたとか。この謎の落札者、実は映画でエビータを演じたマドンナだったという噂がありますが、真相のほどは誰も知りません。

Wednesday, May 18, 2011

ポップでレトロな電話機につられて・・・ [Bartolomea]

ある日、インテリア雑誌をぱらぱらとめくっていて目に留まったこの写真(←画像左)。アンティークやレトログッズが大好きで、しかもパステルカラーに目がない私が窒息しそうになったことは説明するまでもないでしょう。
この愛らしい電話機は、セレステとメルセデスという二人の女性がオーナーを務める雑貨屋「Bartolomea」(バルトロメア)の商品。80年代までアルゼンチン国内で使われていたレトロな電話機をペイントし直したもので、もちろんちゃんと使えるように修理されています。可愛いでしょう?

こんなに可愛らしい電話機を作る人たちのこと、きっと他にもステキな雑貨を扱っているに違いないと思い、期待を膨らませてお店に行ってみると、またしても窒息寸前状態に!小さな店内に、カラフルでラヴリーな生活雑貨がこれでもか!というほど並べられているのです。
オーナーのセレステによると、このポップでレトロな電話機はお店の看板商品で、なんとこれが目的でわざわざ隣国ブラジルから来たお客さんもいたとか。私のように電話機につられてお店にやって来る人は後を絶たないそう。
コランダーだってこんなにカラフル!

オリジナルのセラミック製品には「Bartolomea」のロゴが入っていてなかなかキュート。他にも、ガラス製のジャーやケーキスタンド、ショッピングバッグ、ベッドスプレッド、ホーローのカップなど、オーナーたちがセレクトした輸入・国産雑貨を扱っていて、このブログではすっかりお馴染みの「Violraviol」のエプロンやクッションもあります。私はそれらの中からロゴ入りの卵入れ(って言うのでしょうか、スペイン語ではhueveraと言います)、クロシェ編みの鍋つかみ、ホーローのカップなどを買って来ました。電話ももちろん欲しいのですが、なにせ我が家にはすでにレトロな電話が1台あるのでここはぐっと我慢。いえ、もしかしたらあとで気が変わって欲しくなるかも。でも中古品の入荷数には限りがあるだろうし、買おうと思ったときにはもう遅いかしら・・・なんて迷いに迷いながら、今回の投稿はこの辺で・・・。
Bartolomea
J.F. Segui 3720 (UgartecheとRep. Arabe Siriaの間 / パレルモ地区)
Tel. 4809-3179
*公式サイト:http://www.bartolomea.com/

*先週、ブエノスアイレス郊外のサン・イシドロにも支店がオープンしました。住所は下記のとおりです。
Bartolomea (San Isidro)
Diego Carman 379, Lomas de San Isidro
Tel. 4735-4371

Tuesday, May 17, 2011

ウォーターフロントでロマンチックなディナー [Morena Beach]

久々の投稿となります今回は、ラプラタ河に浮かぶロマンチックなムード120%のレストラン「Morena Beach」(モレナ・ビーチ)の紹介です。
実はここは、今年のバレンタインデーに夫(と娘たち)と一緒に出かけたところ。3ヶ月間もブログを更新していなかったことをあえて強調しているかのようですが(ま、そこは許していただくとして)、特別な記念日のお祝いには最適なレストランです。
ラプラタ河に「浮かぶ」といっても本当に浮いているわけではなく、そこは桟橋の上。広大なラプラタ河のこと、まるで辺り一面が海のようです。月明かりの美しい夜には月光が水面に反射して、幻想的な雰囲気に包み込まれます。
(←画像はMorena Beachの公式サイトのもの)
で、店内がとにかく暗いのです!私たちが座ったテーブル(画像右→)もこんな感じで、まるでナイトクラブのよう。画像はこれでもPhotoshopで明るくしてあるのですよ。
あまりの暗さに、鳥目な夫はメニューの字が読めません。四苦八苦していると、ウェイターがさりげなくハンドライトを差し出してくれました。よく見るとどのウェイターもハンドライトを携帯しています。メニューが読めないのは、どうやら夫だけではないらしい。せっかく彼女をディナーに誘ったのに、メニューが読めなくては格好がつきませんものね。
長女と私は魚料理、次女はパスタ、夫は肉料理をオーダー。どれも繊細な味付けで美味でした。付け合せのパンもとっても美味しくて、隣のテーブルでカップルが互いに見つめあいながら優雅にワインを飲んでいる横で、私たちは食い気全開で「パンかご集中攻撃」。おかわりまでしてしまいました。
縦長の店内は、入り口を入ってすぐ左がカウンタースペースとなっていて、美味しいカクテルをいただくこともできます。水辺でロマンチックな夜のひと時を過ごしていただくには最適なレストランです。


Morena Beach
Av. Rafael Obligado 4899 (ラプラタ河沿いのコスタネーラ地区)
Tel. 4786-0204 / 4788-2521
*公式サイト:http://www.morenabeach.com.ar/

*入り口に「Morena」と表示してありますが、一見レストランのような気配はなくボートハウスのようなので、見失わないように気をつけてください。入り口からそのまま車で奥まで進めば、バレットパーキング係の人が立っています。

ブログをなかなか更新することができないので、「ブエノスアイレスの日常」をインスタグラムにてゆるりと紹介しています。これからはこちらをフォローしていただけると嬉しいです♪ http://www.instagram.com/jpportena