Sunday, February 5, 2012

エコライフを支援するマーケット [Sabe la Tierra]

ブエノスアイレス郊外にあるデルタ地帯の街サン・フェルナンド(San Fernando)は、ヨットクラブが立ち並ぶ閑静で美しい街。ここでは、環境に優しいオーガニック食材や手作り雑貨ばかりが集まるマーケット「Sabe la Tierra」(サベ・ラ・ティエラ)が開かれます。「Sabe la Tierra」とは、「大地は知っている」という意味。「ナチュラルでオーガニックで持続可能なエコライフ」をテーマに、ジャーナリストであるアンジー・フェラシーニが09年からスタートさせた青空市場です。場所は、ブエノスアイレス郊外北部を走る列車「Tren de la Costa」のサン・フェルナンド駅。 いつもは乗客が通り過ぎるだけのホームが、毎週水曜日と土曜日、産地直送の食材を求める人で賑わいます。
マーケットの目的は、身体に優しい自然派食材や無農薬野菜を、業者を介さず生産者たちが消費者に直接販売し、消費者も、環境に配慮して作られたものだけを選ぶという「エシカル・コンシューマリズム」を推奨すること。先進国ではすでに普及している動きですが、ブエノスアイレスでは、このように消費者が地元の生産者と直にコンタクトできる機会は少ないというのが実状。それだけに、おしゃべりが大好きなポルテーニョ(ブエノスアイレスっ子)たちの気質も手伝って、売り子さんとお客さんの間では、真剣且つ楽しい会話が生まれます。
野菜に果物、ハムにチーズ、ハチミツやオリーヴオイル。いずれもスーパーで簡単に手に入る食材ですが、ここのものは全て無添加・無農薬。それらを、作っている人たちの手から直接渡される瞬間、買う側には安心感と信頼感が芽生えます。一番人気なのはやはり、野菜と果物を販売している農家のスタンドですが、私が好きなのは「Don Torcuato Dulce」(ドン・トルクアト・ドゥルセ / 画像左)。ここで扱っているフレーバーオイルやハーブミックスは、お料理のときにとっても便利。パタゴニア名物のフルーツケーキ「Torta Galesa」(トルタ・ガレーサ)も売っているので、アルゼンチンのおみやげ探しにも重宝するお店です。他にも、オーガニック茶専門店や大豆製品のお店などがあり、どこでも売り子さんたちが丁寧に、そして熱心に説明をしてくれます。
その場でいただける飲み物や食べ物を売っているスタンドもあるので、土曜日はランチがてらにやって来る人たちがたくさん。また、子供のためのヨガ教室や演劇教室に、ママ向けのカゴの作り方、家庭菜園の作り方講座などなど、エコや健康をテーマにしたクラスも開かれるので、特にお買い物が目的でないときも、家族みんなで楽しむことができます。大規模なマーケットではありませんが、こじんまりしているところがアットホームで和気藹々とした雰囲気を作っている感じ。エコライフを支援する「Sabe la Tierra」で、ヘルシー&フレンドリーなブエノスアイレスを体験してみてください。そうそう、お買い物の際はエコバッグのご持参をお忘れなく!

Sabe la Tierra
Madero通りとRosario通り(Tren de la CostaのSan Fernando駅 / サン・フェルナンド)
オープン:毎水曜日(10:00~16:00)と毎土曜日(10:00~19:00)
*公式サイト:http://www.sabelatierra.com 
*行き方は公式サイトの「Como llegar」をご参照ください: http://www.sabelatierra.com/el-mercado/como-llegar/

*追記1:時期によって出店しているスタンドが変更することもありますのでご注意を。
*追記2:当然のことではありますが、ここで販売されている野菜や果物は味も凝縮されていて美味しい!特にトマトはおススメです!

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