Saturday, October 1, 2011

こだわりカフェめぐり その8 [FARINELLI]

レストランやカフェでメニューを見ながら「これって一体どんなお料理なのかしら?」と思うこと、ありませんか。ウェイターさんに聞けばすぐに解決しますが、言葉が通じない国に行ったときは、質問することも、説明の内容を理解することもできなかったり、または言葉が通じるところでも時々、想像していたものと全然異なるお料理が出てきて驚愕!なんていうこともありますよね。でもここ「FARINELLI」(ファリネッリ)では、そんな心配はご無用。その日にお店でサーヴされるものの全てが入り口のカウンターに並べられているので、一目瞭然なのです。
オーナーのマリーナ・ビソーネは、自他共に認める究極のグルメ。17歳のころから世界中を旅して周り、パリの大学で哲学を専攻したあと、帰国してアートギャラリーで働いていたという好奇心旺盛の才女なのですが、とにかく美味しいものを食べることが大好きで、09年11月、このお店をオープンしました。
小さな店内は白とオレンジを基調としたシンプルな空間になっていて、居心地抜群。朝と午後のティータイムにはクロワッサンやスコーン、ケーキやパイが、ランチタイムには日替わりメニューがずらりと並べられます。ランチメニューは、夏場なら冷たいガスパッチョや生春巻き、寒い冬には煮込み料理といったふうに、グルメなマリーナが厳選する「旬の味」が登場。食には保守的なことで知られるアルゼンチン人ですが、マリーナは目新しいものをメニューに取り入れることにも躊躇しません。「例えば中東の料理でパリでは定番のファラフェル(ヒヨコマメのコロッケ)を出したらとても好評だったの!」と嬉しそうに話す彼女が誇るFARINELLIのコンセプトは「自分の食べたいものを、食べたい分だけオーダーできること」なのだそう。そう、ここではまず、カウンターで食べたいものと飲み物をオーダーしてからテーブルにつくことになっているので、冒頭で述べたようなサプライズもなくて安心なのです。
何を食べても美味しいのですが、焼き菓子類で特におススメなのがチーズケーキ!イチゴ(画像左)とパッションフルーツの2種類あって、クリームチーズの濃厚な味と舌触りを残しつつも、こってり感がしつこくなくて美味。その他、こちらのブログにコメントをくださった香港在住のMarikoさんが絶賛されたタルト・タタンも、キャラメライズされたリンゴのちょうどいい焼き加減が自慢の絶品です。あと、私が個人的に高く評価しているのが「illy」のコーヒーをサーヴしていること。イタリアのエスプレッソ文化を代表するブランドのひとつであるillyのコーヒーはやっぱり美味しい。こういうところにも、食通であるマリーナのこだわりが感じられますよね。
日替わりランチメニューは毎日FacebookのFARINELLIのページ(http://www.facebook.com/farinelliba)で更新されます。テイクアウトもできるので、天気のいい日はここでキッシュとサンドイッチ、チョコレートクッキーを買って、お店のすぐ近くにある大きな公園Plaza Las Heras(プラサ・ラス・エラス)の芝生の上でピクニックというのもいいですね。

FARINELLI
Bulnes 2707 (Cerviño通りとの角近く)
Tel. 4802-2014
*オープンは月~土の8:00~20:00 

追記:マリーナはとても若くて可愛い才能溢れる女の子。経営学を勉強したわけでもないのに、住宅街の真ん中にちっちゃなカフェをオープンして成功させるまでのエピソードには感心させられました。やはり、自分の好きなことにこだわりを持っている人の情熱には共感を覚えます。
 

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