Wednesday, July 25, 2012

マーケットでのんびり過ごす週末 [Buenos Aires Market]



昨年、ニューヨークのユニオン・スクエアのグリーンマーケットでお買い物をしながら、「こういうオーガニックフードのマーケットがブエノスアイレス市内にもあったらいいのにな~」なんて思っていたところ、今年の4月からグルメ雑誌「Planeta JOY」による主催で「Buenos Aires Market」というイベントが不定期に開催されることになりました。これまで4月と6月に行なわれ、今回(7月21日~22日)は3回目。お天気も良く、お散歩にはもってこいの週末だったので、私もエコバッグを持って出かけてみました。

場所はサンテルモ地区のカセーロス通り。19世紀末期から20世紀初頭にかけて造られた美しい建物に囲まれた、まさに「ブエノスアイレスを象徴する街角」といえるロケーションです。出店数は60軒、そしてさすがグルメ雑誌の主催だけあって、本場フランスのパン職人のブランジェリー「L’épi」、都会の疲れるサラリーマンにヘルシーフードを提供する「Platon」(画像左下)、 サンテルモ地区を代表するナチュラルフードレストラン「Hierbabuena」(画像右)などなど、人気のお店も登場。オーガニックフードのマーケットでは、作る側と消費者が直接コンタクトを取ることができるのが特徴でもあり利点でもあるので、どのお店もオーナーたちが自ら接客しています。「L’épi」なんて、グルメ番組にも出演する有名なパン職人オリヴィエ本人が出てきてるものだから、ただでさえパンを買うお客さんでいっぱいなのに、オリヴィエ見たさに人が集まって大混雑!
L’épi」のあまりの大盛況ぶりに気圧されて、目的のひとつだったパン・オ・ショコラが買えなかった私でしたが、オーガニックワインや産地直送の野菜を買ったあと、「Platon」の美味しいキッシュで軽くランチして満足。設置されているテーブルで買ったばかりのサンドイッチを食べる人もいれば、歩道の縁に腰掛けてフレッシュジュースを飲む人、ヴィーガンのカップケーキを歩きながら頬張る女の子など、それぞれが好きなようにヘルシーフードを楽しむ光景に心も和みます。
ちょうどカセーロス通り沿いには、上記の「Hierbabuena」の他、私もお気に入りのビストロ「Caseros」や、「La Popular」、「Club Social」といったバールがあり、いずれも外にテーブルを出しているので、そこで食事やカフェをしながらマーケットの様子をゆっくり眺めるのも楽しそう。有名フードコーディネーターによるトークやヨガ教室なども行なわれるので、のんびりしたい週末にもってこいのイベントです。不定期開催なのが玉に瑕ですが、興味のある方は「Planeta JOY」のウェブサイトをこまめにチェックして、次回のマーケットのお知らせをお見逃しなく! 
Buenos Aires Market 
Caseros通りの400番台 / サンテルモ地区
☆こちらの動画でマーケットの様子を見ていただくことができます: http://vimeo.com/42417810

*追記:エコライフを推奨するブランドとして、このブログでもお馴染みの「Violraviol」も出店しているので、マーケットのお知らせは「Violraviol」のメールマガジンでも届きますよ!

*追記2:8月19~20日にはパレルモ公園でも実施されました! 

Thursday, July 19, 2012

アルゼンチンの守護聖母 [Nuestra Señora de Luján]

皆さんは、アルゼンチンの守護聖母「Nuestra Señora de Lujan」(ルハンの聖母)のお話を知っていますか?
1630年、アルゼンチン北部の街サンティアゴ・デル・エステーロに住むポルトガル人のカトリック信者が、ブラジル在住の友人に聖母マリア像の製作を依頼し、輸送してもらったときのこと。船でブエノスアイレス港まで無事に到着したあと、陸路で1150km離れたサンティエゴ・デル・エステーロまで運ばれることになっていましたが、ブエノスアイレスから西におよそ70kmの地点で、荷物を運んでいた牛たちが突然動かなくなってしまいました。
それまでは疲れた様子もなかったのに、どういうわけか前に進まなくなった牛たち。不思議に思った配達人たちは重い荷物を降ろしてみましたが、全く効果はありません。いろいろ試した挙句、高さ38cmの小さなマリア像を降ろしてみると、なんと牛たちは何事もなかったかのように歩き始めるという不思議なことが起きました。

そこで配達人たちは、マリア像がその場に留まることを告げているのだと解釈。マリア像は一旦近くの農場主に預けられ、後に近郊のルハンという町にマリア像を祀る小さな礼拝堂が作られました。やがて、「ルハンの聖母が願いを叶える」という噂が広まって多くの信者が集まるようになると、礼拝堂はどんどん拡大され、1935年に立派な大聖堂に変貌。これが現在、アルゼンチンのカトリック信者たちの巡礼地となっているBasílica de Nuestra Señora de Lujan(ルハン大聖堂)というわけです(→右の画像は大聖堂の内部。ステンドグラスとシャンデリアの美しさに思わず目を奪われてしまいます)。
もともとルハンの聖母はテラコッタ製であったために、時を経て表面が劣化。その後、銀製のマントで保護されることとなり、現在のような姿(画像上)になりました。国旗の色をまとった、いかにもアルゼンチンらしい聖母は、ブエノスアイレスの街中でもあちこちで見かけることができます。
アルゼンチンに来た思い出として、またはこの国の恩恵を受けながら生活する者として、アルゼンチンの守護聖母をお守りとして身につけてみてはいかがでしょう。ルハン大聖堂の周辺には、このルハンの聖母をモチーフとしたグッズを売るゴンドラがたくさん並んでいるのですが、私はいつも大聖堂に隣接したSanteria(サンテリア=教会グッズのお店)にて、おみやげ用に左の画像にあるようなチャームを購入します。直径8mmくらいの小さなもので、シンプルでとても可愛いのですよ。グッズを買ったあとは必ず、大聖堂の入り口手前にいる神父さんに、聖水をかけてもらってお清めすることを忘れずに。


☆ルハン大聖堂へは、路線バスの57番や鉄道でも行くことが可能ですが、道中の安全のためには車か、もしくはブエノスアイレス市内からルハンまで直行するミニバンやハイヤーのサービス利用をおススメします。下記のサイトに、ルハンまでのミニバンサービスを運行している会社の一覧がありますのでご参照ください。
Que Hacer en Lujan: http://www.quehacerenlujan.com.ar/directorio/comercial/transportes/servicio-de-combis-y-charter.html

ブログをなかなか更新することができないので、「ブエノスアイレスの日常」をインスタグラムにてゆるりと紹介しています。これからはこちらをフォローしていただけると嬉しいです♪ http://www.instagram.com/jpportena