でも、「Smeterling」は他のパティスリーとちょっと違います。お店の中にショーケースがあり、店員さんがその後ろで客の応対をするというのが一般的ですが、「Smeterling」のケーキは全部、通りから見える窓際に並べられていて、お店の中にはなんと調理台、そしてその前にはカウンターがあって、ケーキと一緒にコーヒーや紅茶をいただけるスペースが設けられています。「ひとりでキッチンに閉じこもるのではなく、会話を楽しみながらお菓子を作るのが好き」というイサベルのアイデアで、作り手と客が向かい合って交流できるスペースになっているのです。私がカウンターでコーヒーとケーキをいただいている間も、お散歩中のご婦人がふらりと入って来て、「昨日買ったケーキ、美味しかったわよ!」とだけ報告して出て行ったり、たくさんの書類を抱えた女性が「外回りに疲れたからちょっと休憩するわ」と言いながら、隅っこのソファーに腰掛けてお茶を飲んだり。ケーキの美味しさだけでなく、イサベルの人懐っこさに惹かれて常連客になる人も多い様子がうかがえました。
ちなみに、お店の名前になっている「smeterling」とは、ドイツ語で「蝶」を意味する「schmetterling」(シュメッターリング)の発音をスペイン語風に表記した造語。「華麗な変身を遂げる蝶のように、素材を美味しく美しいものに作り上げるという自分の日課を表しているのよ」と話してくれるイサベル自身が、まるでキャリアウーマンからパティシエに変身した蝶のようにいきいきと輝いて見えました。
Smeterling
Uruguay 1308(Juncal通りとの角近く)
Tel. 5294-6070
*公式サイト:http://www.smeterling.com
*Facebookページ:Smeterling