突如として我が家の食卓に出現した謎の物体。実はこれ、ペンギンの形をしたピッチャーで、アルゼンチンではレストランやバールでワインを入れるデカンタとして使われているものです。
アルゼンチン南部には、マゼランペンギンの繁殖地として有名なプンタ・トンボという地区があり、繁殖期にはなんと50万羽ものマゼランペンギンがここに集まってくるのだとか。ブエノスアイレスに住んでいると、1600kmも離れたところに集まるペンギンさんたちを意識することはほとんどないので、日本といえば鶴、中国といえばパンダといったように、アルゼンチンといえばペンギン!という発想がすぐに浮かんでくるわけでもなく、どうしてペンギンを模ったのか、その誕生秘話を知りたくなってしまいますが、どのようにしてこれが作られたのかは今のところ不明です。
一口に「ペンギンの形」といっても、その大きさ、デザイン、色には様々なバリエーションがあって、一番ポピュラーなモデルは雑貨屋「Calma Chicha」で売られているような茶色のもの(画像右)。また、レストランによってはこのように→シュールなペンギンがペイントされているものが使われているところもあります。
私が買ったのは「Bartolomea」のオリジナル(画像左)。鋭い目に、ちょっと挑発的(?)なくちばしも、優しいパステルカラーになっていると憎めません。デカンタ以外にも、水やジュースを入れたり、また小さなサイズのものはミルクピッチャーとして使うのにぴったりです。
それにしても、食卓にマゼランペンギンとは・・・。この大胆な発想の原点をご存知の方がいらしたら、ぜひ教えてください。
☆Calma Chicha
Honduras 4909
Tel. 4831-1818
☆Bartolomea
J. F. Segui 3720
Tel. 4809-3179
*「Bartolomea」についてはこちら↓の記事でも紹介しています
http://preciosas31.blogspot.com/2011/05/bartolomea.html
Saturday, October 15, 2011
Monday, October 10, 2011
アルゼンチン生まれの「逞しい優美」 [Paloma Herrera]
来たる10月14日(金)、ニューヨークの5番街に「世界最大」を誇るユニクロの旗艦店がオープンします。ユニクロのUSサイトではこれを記念して「Voices of New York」という特集を組み、各分野で活躍するニューヨーカーたちの横顔を紹介しているのですが、この中にひとり、アルゼンチン人女性が含まれているのをご存知でしたか?
彼女の名前はパロマ・エレーラ(Paloma Herrera)。ニューヨークに本拠地を置くアメリカ最大のバレエ団「アメリカン・バレエ・シアター」(ABT)のプリンシパルを務めるダンサーです。
パロマは1975年12月21日生まれのポルテーニャ(ブエノスアイレスっ子)。7歳でアルゼンチンの権威ある「コロン劇場高等芸術学院」に入学し、著名な講師オルガ・フェリの指導を受講。選りすぐりのエリートばかりが集まる同校で際立った才能を発揮したパロマは、14歳のとき、ブルガリアのヴァルナ国際バレエコンクールのファイナリストに選ばれたことがきっかけで英国国立バレエ団に招待され、そこで同じアルゼンチン出身のバレエ講師であるエクトル・サラスペと運命的な出会いを果たします。ニューヨークのジュリアード学院の講師を務めるサラスペの勧めから、ABTスクールで半年間の研修を受けた後、ブエノスアイレスに帰る前日、同氏によって「今こそチャレンジすべき」と背中を押されてABTのオーディションを受けることに。「どうせ落ちても失うものはないし」という気持ちで受けたオーディションでパロマは見事合格、弱冠15歳でABTと契約を交わし、19歳で同カンパニーの史上最年少のプリンシパルに選ばれるという栄誉を経て、今年でABT在籍20周年を迎えました。
99年にはダンスマガジン誌から「20世紀の10大ダンサー」のひとりに選ばれ、「バレエダンサーとして完璧」と言われるほど恵まれたフィジカルの持ち主であるパロマの魅力は、手足の指先までしっかりと表現される、しなやかさと力強さが融合した動きにあると言われています。幼い頃から踊りが大好きで、15歳のときにABTから契約の話を持ちかけられ、両親に相談するまでもなくニューヨークに留まる決意を下したことも、彼女にとっては当然の結果だったそう。サラスペから「今この時を逃してはならない」と言われなければオーディションは受けていなかったというエピソードからは、多感な時期に人の話に耳を傾ける知性、好きなものに対する情熱、失敗を恐れない勇気と決断力といったことの大切さを思い知らされます。優美な動きの中に秘められた逞しさは、彼女のそういった内面的な強さが生み出しているに違いありません。
*バレエに詳しいお友達から耳よりなニュース!今年の12月18日から28日まで、パロマがABTのパートナーであるギヨーム・コテと一緒にコロン劇場にて「海賊」(Le Corsaire)を踊ります。ご興味のある方はコロン劇場のサイトで詳細をご確認ください。
(Photos via Sitio Oficial de Paloma Herrera)
追記:パロマが「Voices of New York」で見せている全身黒&シルバーのダウンベストの着こなし、素敵ですね。ユニクロさん、宣伝効果ばっちりですよ!
追記2:パロマの名前の正式な発音は「パロマ・エレーラ」ですが(スペイン語ではHは発音しません)、日本では「パロマ・ヘレーラ」と表記されることが多いようです。
彼女の名前はパロマ・エレーラ(Paloma Herrera)。ニューヨークに本拠地を置くアメリカ最大のバレエ団「アメリカン・バレエ・シアター」(ABT)のプリンシパルを務めるダンサーです。
パロマは1975年12月21日生まれのポルテーニャ(ブエノスアイレスっ子)。7歳でアルゼンチンの権威ある「コロン劇場高等芸術学院」に入学し、著名な講師オルガ・フェリの指導を受講。選りすぐりのエリートばかりが集まる同校で際立った才能を発揮したパロマは、14歳のとき、ブルガリアのヴァルナ国際バレエコンクールのファイナリストに選ばれたことがきっかけで英国国立バレエ団に招待され、そこで同じアルゼンチン出身のバレエ講師であるエクトル・サラスペと運命的な出会いを果たします。ニューヨークのジュリアード学院の講師を務めるサラスペの勧めから、ABTスクールで半年間の研修を受けた後、ブエノスアイレスに帰る前日、同氏によって「今こそチャレンジすべき」と背中を押されてABTのオーディションを受けることに。「どうせ落ちても失うものはないし」という気持ちで受けたオーディションでパロマは見事合格、弱冠15歳でABTと契約を交わし、19歳で同カンパニーの史上最年少のプリンシパルに選ばれるという栄誉を経て、今年でABT在籍20周年を迎えました。
99年にはダンスマガジン誌から「20世紀の10大ダンサー」のひとりに選ばれ、「バレエダンサーとして完璧」と言われるほど恵まれたフィジカルの持ち主であるパロマの魅力は、手足の指先までしっかりと表現される、しなやかさと力強さが融合した動きにあると言われています。幼い頃から踊りが大好きで、15歳のときにABTから契約の話を持ちかけられ、両親に相談するまでもなくニューヨークに留まる決意を下したことも、彼女にとっては当然の結果だったそう。サラスペから「今この時を逃してはならない」と言われなければオーディションは受けていなかったというエピソードからは、多感な時期に人の話に耳を傾ける知性、好きなものに対する情熱、失敗を恐れない勇気と決断力といったことの大切さを思い知らされます。優美な動きの中に秘められた逞しさは、彼女のそういった内面的な強さが生み出しているに違いありません。
*バレエに詳しいお友達から耳よりなニュース!今年の12月18日から28日まで、パロマがABTのパートナーであるギヨーム・コテと一緒にコロン劇場にて「海賊」(Le Corsaire)を踊ります。ご興味のある方はコロン劇場のサイトで詳細をご確認ください。
☆コロン劇場・「海賊」公演お知らせのページ↓
http://www.teatrocolon.org.ar/es/index.php?id=ballet/elcorsario(Photos via Sitio Oficial de Paloma Herrera)
追記2:パロマの名前の正式な発音は「パロマ・エレーラ」ですが(スペイン語ではHは発音しません)、日本では「パロマ・ヘレーラ」と表記されることが多いようです。
Wednesday, October 5, 2011
[番外編] 喜ばれる日本のギフト
追記:うちの夫(ウルグアイ人)はその「いかにも」な日本のギフトが大好き。古都で見かける「100%外国人観光客向けおみやげ屋さん」に足を踏み入れると、大好きな侍関連のグッズ(兜とか刀とか!)を真剣に物色し始めるので、私はひたすらその横で「大きな置物はダメよ~」と言い聞かせるのでした・・・。
Saturday, October 1, 2011
こだわりカフェめぐり その8 [FARINELLI]
レストランやカフェでメニューを見ながら「これって一体どんなお料理なのかしら?」と思うこと、ありませんか。ウェイターさんに聞けばすぐに解決しますが、言葉が通じない国に行ったときは、質問することも、説明の内容を理解することもできなかったり、または言葉が通じるところでも時々、想像していたものと全然異なるお料理が出てきて驚愕!なんていうこともありますよね。でもここ「FARINELLI」(ファリネッリ)では、そんな心配はご無用。その日にお店でサーヴされるものの全てが入り口のカウンターに並べられているので、一目瞭然なのです。
オーナーのマリーナ・ビソーネは、自他共に認める究極のグルメ。17歳のころから世界中を旅して周り、パリの大学で哲学を専攻したあと、帰国してアートギャラリーで働いていたという好奇心旺盛の才女なのですが、とにかく美味しいものを食べることが大好きで、09年11月、このお店をオープンしました。
小さな店内は白とオレンジを基調としたシンプルな空間になっていて、居心地抜群。朝と午後のティータイムにはクロワッサンやスコーン、ケーキやパイが、ランチタイムには日替わりメニューがずらりと並べられます。ランチメニューは、夏場なら冷たいガスパッチョや生春巻き、寒い冬には煮込み料理といったふうに、グルメなマリーナが厳選する「旬の味」が登場。食には保守的なことで知られるアルゼンチン人ですが、マリーナは目新しいものをメニューに取り入れることにも躊躇しません。「例えば中東の料理でパリでは定番のファラフェル(ヒヨコマメのコロッケ)を出したらとても好評だったの!」と嬉しそうに話す彼女が誇るFARINELLIのコンセプトは「自分の食べたいものを、食べたい分だけオーダーできること」なのだそう。そう、ここではまず、カウンターで食べたいものと飲み物をオーダーしてからテーブルにつくことになっているので、冒頭で述べたようなサプライズもなくて安心なのです。
何を食べても美味しいのですが、焼き菓子類で特におススメなのがチーズケーキ!イチゴ(画像左)とパッションフルーツの2種類あって、クリームチーズの濃厚な味と舌触りを残しつつも、こってり感がしつこくなくて美味。その他、こちらのブログにコメントをくださった香港在住のMarikoさんが絶賛されたタルト・タタンも、キャラメライズされたリンゴのちょうどいい焼き加減が自慢の絶品です。あと、私が個人的に高く評価しているのが「illy」のコーヒーをサーヴしていること。イタリアのエスプレッソ文化を代表するブランドのひとつであるillyのコーヒーはやっぱり美味しい。こういうところにも、食通であるマリーナのこだわりが感じられますよね。
日替わりランチメニューは毎日FacebookのFARINELLIのページ(http://www.facebook.com/farinelliba)で更新されます。テイクアウトもできるので、天気のいい日はここでキッシュとサンドイッチ、チョコレートクッキーを買って、お店のすぐ近くにある大きな公園Plaza Las Heras(プラサ・ラス・エラス)の芝生の上でピクニックというのもいいですね。
FARINELLI
*オープンは月~土の8:00~20:00
オーナーのマリーナ・ビソーネは、自他共に認める究極のグルメ。17歳のころから世界中を旅して周り、パリの大学で哲学を専攻したあと、帰国してアートギャラリーで働いていたという好奇心旺盛の才女なのですが、とにかく美味しいものを食べることが大好きで、09年11月、このお店をオープンしました。
小さな店内は白とオレンジを基調としたシンプルな空間になっていて、居心地抜群。朝と午後のティータイムにはクロワッサンやスコーン、ケーキやパイが、ランチタイムには日替わりメニューがずらりと並べられます。ランチメニューは、夏場なら冷たいガスパッチョや生春巻き、寒い冬には煮込み料理といったふうに、グルメなマリーナが厳選する「旬の味」が登場。食には保守的なことで知られるアルゼンチン人ですが、マリーナは目新しいものをメニューに取り入れることにも躊躇しません。「例えば中東の料理でパリでは定番のファラフェル(ヒヨコマメのコロッケ)を出したらとても好評だったの!」と嬉しそうに話す彼女が誇るFARINELLIのコンセプトは「自分の食べたいものを、食べたい分だけオーダーできること」なのだそう。そう、ここではまず、カウンターで食べたいものと飲み物をオーダーしてからテーブルにつくことになっているので、冒頭で述べたようなサプライズもなくて安心なのです。
何を食べても美味しいのですが、焼き菓子類で特におススメなのがチーズケーキ!イチゴ(画像左)とパッションフルーツの2種類あって、クリームチーズの濃厚な味と舌触りを残しつつも、こってり感がしつこくなくて美味。その他、こちらのブログにコメントをくださった香港在住のMarikoさんが絶賛されたタルト・タタンも、キャラメライズされたリンゴのちょうどいい焼き加減が自慢の絶品です。あと、私が個人的に高く評価しているのが「illy」のコーヒーをサーヴしていること。イタリアのエスプレッソ文化を代表するブランドのひとつであるillyのコーヒーはやっぱり美味しい。こういうところにも、食通であるマリーナのこだわりが感じられますよね。
日替わりランチメニューは毎日FacebookのFARINELLIのページ(http://www.facebook.com/farinelliba)で更新されます。テイクアウトもできるので、天気のいい日はここでキッシュとサンドイッチ、チョコレートクッキーを買って、お店のすぐ近くにある大きな公園Plaza Las Heras(プラサ・ラス・エラス)の芝生の上でピクニックというのもいいですね。
FARINELLI
Bulnes 2707 (Cerviño通りとの角近く)
Tel. 4802-2014*オープンは月~土の8:00~20:00
追記:マリーナはとても若くて可愛い才能溢れる女の子。経営学を勉強したわけでもないのに、住宅街の真ん中にちっちゃなカフェをオープンして成功させるまでのエピソードには感心させられました。やはり、自分の好きなことにこだわりを持っている人の情熱には共感を覚えます。
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皆さんは、アルゼンチンの守護聖母「Nuestra Señora de Lujan」(ルハンの聖母)のお話を知っていますか? 1630年、アルゼンチン北部の街サンティアゴ・デル・エステーロに住むポルトガル人のカトリック信者が、ブラジル在住の友人に聖母マリア像の製作を依頼し、輸...
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どこの国にも、昔から変わらない美味しさで、子供にも大人にも愛され続けている 「定番のお菓子」というものがありますよね。私の場合、日本の定番お菓子としてまず思いつくのは、ポッキー、ビスコ、ミルキー、といったところでしょうか。このブログでは、アルゼンチンのそういった定番お菓子を少...
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アルゼンチンは、とても上質な革の生産地として知られています。世界的に有名な一流ブランドの中には、なめされた状態の革だけをアルゼンチンから輸入して、そこから製品を作っているところもあるほど。国内には質が良くて可愛いオリジナルのレザーグッズを扱っているお店がいくつ...